北海道民が教える雪道を安全に運転する5つのコツ

  • 10月 21, 2019

雪道の運転はいろいろと勝手が違うもの。自分で運転できれば行動範囲はぐっと広がりますよ!
北海道きっての豪雪地帯、ニセコ在住のスタッフが冬の雪道を安全に運転するコツをお伝えします!

雪のヒラフ坂を下る自動車たち
雪のヒラフ坂

1. 四駆&スタッドレスタイヤはマスト

冬タイヤ
タイヤはもちろんスタッドレス!

氷点下の日が続く冬の北海道では凍結して路面がツルツル状態に。リスクをできるだけ少なくするためにも、車は北海道の運転に適したものを選びましょう。雪道運転には、スタッドレスタイヤ(冬タイヤ)が必須です。四輪駆動の車ならデコボコな雪道も安心!二駆よりもグリップがきくので坂道でも滑りにくくなります。

冬はバッテリーが上がりにも要注意。寒冷地仕様車はバッテリーや暖房周りがパワフルな仕様になっているので安心です。最近では車種全体のスペックを上げて寒冷地仕様の区別を設けていない車種も増えましたが、本州から冬の北海道に車を持ち込む場合は、車屋さんに相談することをお勧めします。道内でレンタカーを借りる場合は、北海道仕様になった車を貸してくれます。

2. 出発前の雪かきは手を抜かない

ニセコで雪に埋もれた車
駐車場にも容赦なく降り積もるニセコの雪

ちょっと見ないうちに外の車の上に雪がこんもり…!!屋根がない場所に駐車していると車の上や周りにどんどん雪が降り積もっていきます。世界中のスキーヤーを魅了するパウダーの聖地ニセコ、安全に出発するためには雪かきがかかせません。

まずは車のドア付近の雪をはらってエンジンをかけ、風向きを窓に向けて暖房をつけましょう。バリバリに凍ったフロントガラスの氷が融け、除雪がしやすくなります。除雪用のブラシを使って雪をおろします。特に屋根の雪はしっかりおろしておかないと、下り坂や急ブレーキをかけたときにフロントガラスの上にザザーっと落ちてきてしまうので、ワイパーが壊れたり事故の原因になります。

車の雪が落ちたら、車周辺に積もった雪をどかします。特に車高の低い車は丁寧に除雪をしないと車がうまく出せなくなってしまいます。ニセコでランドクルーザーデリカスバル車など車高が高い車をよく見かけるのは、アウトドア好きな人が多いだけではなく多少の雪なら超えられるという理由もあるのかもしれません。

車を停車する時は、氷によるワイパーへのダメージを防ぐためにワイパーは立てておきましょう

3. 北海道の雪道を知る

雪が降り積もると道路の車線が見えなくなり、どこが境界線かもわからなくなってしまいます。それをわかりやすくための目印が「矢羽根付きポール」です。矢印の下が道路のはじっこです。また、紅白のポールが道路に立っていることもありますがこれは「スノーポール」と呼ばれ、これも道路のはじっこはここですよ~と知らせてくれる重要な役目を担ってくれています。

4. 雪の日は昼でもライトをつけて走る

雪の中での運転
ライトがついていないと雪のせいで後続車や対向車から見えないことも
写真:Unsplashより(ニセコの写真ではありません)

冬の北海道では視界が悪くなるほどの雪が降ることも。そんな時は昼間でもライトをつけて運転すれば、対向車からも見つけてもらいやすくなり追突など事故のリスクを減らすことができます。また、さらさらと乾いて軽い雪質の北海道では、晴れた日でも地吹雪といって道の脇に積もっている雪が風で舞い上がり、視界が真っ白になることがしばしばあります(ホワイトアウト)。そんな時はハザードランプをつけて運転しましょう。視界不良で危険な時はハザードランプを点灯させたまま道路脇に停車して、視界が回復するまで待つことも必要です。

また、雪の中では濃い色の車の方が目立つので見つけてもらいやすいです。

5. 急ブレーキ&急ハンドルは厳禁

凍った道で急な操作をすると車が滑ったり、アクション映画のようにくるくるとスピンしたりと心臓が止まりそうに…!まずは、他の車がいないところで、どれくらい滑るのか、ブレーキのききはどの程度かのチェックをすることをお勧めします。

アクセル・ブレーキを踏むときも、じわっと優しく踏むのが安全運転のコツ。車が滑ってしまった時も急ブレーキを踏むのは逆効果だと北海道の教習所では教わります。一番いいのはスピードを出しすぎないこと。凍った道路では乾いた道路と比べ減速するのに時間がかかる上、車体のコントロールもきかなくなり危険です。

長く続く坂道などはブレーキではなくギアを使って減速するとより安全です。

安全な雪道運転で楽しい北海道旅を♬

事故を起こしたり巻き込まれれば旅行も台無しになり、時には取り返しのつかない結果になることもあります。幸いなことに冬のニセコはリゾート間を結ぶシャトルバスもあり、タクシーも走っています。運転に自信がなかったり、自信があっても吹雪の日など運転の難易度の高い日は危険を冒してまで無理に運転する必要はありません。無料のHANAZONOシャトルバスならヒラフ地区とHANAZONOリゾートまでの移動が楽々です。

3月になれば降雪量も減り、道路の雪も融けていることが多くなってくるので運転はかなり楽になります。ただし、道路の両脇には渦高く積もった雪の壁がありますので、カーブでの出会いがしらの事故には十分気をつけてください。